窓用エアコンに横型のモデルがない理由と、横長の窓で使える代替策をお伝えします。
こんなお悩みありませんか?
- 窓が横に長くて縦の高さが足りない
- 本体を横向きに寝かせて付けられないか知りたい
- 工事なしでこの部屋に冷房を入れたい
売り場に並ぶのは縦長の箱ばかりで、うちの窓は対象外なのかと不安になりますよね。
窓用エアコンの横型について調査した結果、以下のとおりでした。
- 国内の主要メーカーに横長タイプはない
- 横向きに寝かせる設置も構造上できない
- 高さ770mmから付けられる窓は意外と多い
ここからは取り付けの条件と、窓に付かなかったときの代替機種を詳しくご紹介します。
夏場は在庫が一気に減っていくので、早めに残りを見ておくと安心ですよ^^
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窓用エアコンに横型はない理由
国内で流通している窓用エアコンは、メーカーを問わずすべて縦長のかたちをしています。
探し方が悪いわけではなく、横長のモデルはそもそも作られていません。
ここでは、なぜ縦長にしかならないのかを構造と実寸の両面から見ていきます。
本体が縦長になる構造上の事情
窓用エアコンは、壁掛けエアコンの室内機と室外機を1つの箱に詰め込んだ製品です。
前面から冷たい風を出しながら、背面から熱風を屋外へ逃がす仕組みになっています。
この前後を貫く構造を成立させるには、窓を開けた隙間に本体を差し込むしかありません。
ところが引き違い窓を開けたときにできる隙間は、横方向にしか広がりません。
幅は片側のガラス1枚分が限界で、たいていの窓では40cm前後しか確保できないのです。
その狭い幅の中に必要な部品を収めようとすると、必然的に上へ伸ばすことになります。
つまり縦長の形はデザインの都合ではなく、窓の開き方から決まった結果というわけですね。
主要3メーカーの外形寸法を比較
本当に横長のモデルが無いのかは、各社の外形寸法を並べてみると一目で分かります。
見るべきなのは幅と高さの関係で、幅より高さが大きければ縦長ということになります。
| 機種 | 幅 | 高さ | 奥行 |
|---|---|---|---|
| コロナ CW-1625R | 335mm | 750mm | 240mm |
| トヨトミ ACW-16R | 361mm | 754mm | 293mm |
| ハイアール JA-W18A | 335mm | 770mm | 256mm |
3社とも幅は33cm台から36cm台に収まり、高さは75cm前後でそろっています。
高さは幅のおよそ2倍で、どのメーカーを選んでもこの比率はほとんど変わりません。
横長のモデルを探すより、この寸法に合う窓が自宅にあるかを確かめるほうが早道です。
冷房能力と重量から見た制約
もうひとつ形を縛っているのが、本体の重さと支え方の問題です。
窓用エアコンの重量は機種によって差がありますが、20kg前後になるものが多く見られます。
この重さを支えているのは、サッシの下枠にはめ込んだ取付枠だけです。
重い部品を下に集めて重心を低くしておかないと、枠ごと前へ倒れる危険が出てきます。
圧縮機を底に置いて縦に積み上げるのは、この安定性を確保するための配置でもあります。
仮に横長の筐体を作ったとしても、窓枠が支えきれず実用に耐えないと考えられます。
横向きに寝かせて設置できるのか
縦長の窓用エアコンを横向きに寝かせて設置するのは、どのメーカーでも認められていません。
単に推奨されていないという話ではなく、故障に直結する明確な理由が2つあります。
ここを知っておくと、無理に寝かせて高い買い物を無駄にせずに済みます。
コンプレッサーの潤滑油が漏れる
1つ目の理由は、心臓部にあたるコンプレッサーの潤滑油です。
コンプレッサーは冷媒を圧縮する部品で、内部の底に潤滑用のオイルをためています。
この油だまりは、本体が立っている状態を前提にした位置に設計されています。
横に倒すと油が本来の場所から流れ出し、冷媒の配管側へ回ってしまいます。
油が足りない状態で運転すると、金属どうしが直接こすれて焼き付く恐れがあります。
しかも壊れ方が地味で、冷えが弱くなってから初めて気づくケースが少なくありません。
同じ理屈は運搬のときにも当てはまるので、寝かせて車に積むのも避けたいところですね。
横倒しがなぜ危険なのかはこちらでも掘り下げていますので参考にしてみてください^^
スポットクーラーの横倒しが招く故障とコンプレッサーを守る運搬手順
ドレン水を排出できず水漏れする
2つ目の理由は、冷房中に発生する結露水の行き先です。
室内の空気を冷やすと熱交換器に水滴が付き、これがドレン水として下へ落ちていきます。
窓用エアコンは、この水を本体の底にためて屋外側へ捨てる作りになっています。
水は重力でしか動かないため、排水経路には必ず下向きの傾きが必要です。
本体を横に倒すと、その傾きが失われて水が抜けなくなってしまいます。
行き場を失った水はやがて室内側へあふれ、床や壁を濡らす結果になりかねません。
落下と保証切れのリスク
設置の安全面と、購入後の保証についても触れておきます。
付属の取付枠は、本体を縦に立てて支えることだけを想定して強度が決められています。
横に寝かせれば荷重のかかる向きが変わり、枠が想定外の力を受けることになります。
屋外側へ張り出した重量物が落ちれば、下を歩く人に危険が及ぶ可能性もあります。
加えて、取扱説明書と異なる設置をした場合はメーカー保証の対象外になるのが一般的です。
数万円の機器を保証なしで使うことになるので、ここは素直に諦めたほうが得策です。
横長の窓でも取り付けられる条件
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横長に見える窓でも、高さが770mm以上あれば取り付けられる可能性が十分に残っています。
横型を探し始める前に、まずは自宅の窓が条件に届いているかを確認してみてください。
ここでは、コロナが公開している取り付け可能寸法をもとに条件を整理します。
冷房専用は高さ770mmから対応
冷房専用タイプの標準枠は、窓の高さ770mmから1400mmまでに対応しています。
ただしこの770mmという数字には、アルミ製の窓という前提が付いています。
さらに下枠の立ち上がりが10mm以上あることも条件に含まれているので注意が必要です。
立ち上がりが10mmに満たない場合や木製窓では、下限が800mmまで上がります。
1400mmを超える掃き出し窓には、別売のテラス窓用枠を足せば1900mmまで届きます。
冷暖房兼用は813mmが下限になる
意外と知られていないのが、冷暖房兼用モデルだと下限が上がるという点です。
暖房用の部品が加わるぶん本体が大きくなり、必要な窓の高さも変わってきます。
窓の材質と立ち上がりで下限が4通りに分かれるので、表で確認しておきましょう。
| 窓の条件 | 冷房専用 | 冷暖房兼用 |
|---|---|---|
| アルミ窓 立ち上がり10mm以上 | 770mm〜 | 813mm〜 |
| アルミ窓 立ち上がり10mm未満 | 800mm〜 | 843mm〜 |
| 木製窓 スチール製窓 | 800mm〜 | 843mm〜 |
高さがぎりぎりの窓なら、暖房を諦めて冷房専用を選ぶだけで設置できることがあります。
逆に冬も使いたいからと兼用機を選び、43mm足りずに返品するのは避けたいところです。
開き幅は470mm以上が必要
高さばかり気にしがちですが、横方向の余裕も見落とせない条件です。
冷房専用の場合、窓を開いたときに470mm以上の開口が確保できる必要があります。
冷暖房兼用ではこれも増えて、495mm以上の開き幅が求められます。
本体の幅が33cm台なのに47cmも要るのは、両脇の枠と隙間ふさぎの分があるためです。
横長の窓であればここは問題になりにくいので、心配なのは高さのほうと言えます。
サッシの立ち上がり10mmを確認
立ち上がりという言葉は聞き慣れないので、どこを指すのかを整理しておきます。
これは窓の下枠にあるレール部分の、床面からの立ち上がり高さのことです。
取付枠の下端をここに引っ掛けて固定するため、10mm以上の段差が要るわけです。
段差が浅い窓では枠が滑りやすくなり、必要な窓の高さが30mm分だけ増えます。
定規を当てれば数秒で測れるので、購入ボタンを押す前に確かめておくと安心ですね。
設置できるか判断する採寸の手順
測るべきなのは高さと開き幅と立ち上がりの3か所だけで、5分もあれば判断できます。
どこを測るかで結果が変わるので、正しい位置を押さえておきましょう。
- 窓の内側の高さ(下枠の上端から上枠の下端まで)
- 窓を全開にしたときの開口の幅
- 下枠レールの立ち上がりの高さ
窓の内側の高さを測る位置
高さは、窓枠の外側ではなく内側の有効寸法を測ります。
下枠の上端にメジャーを当てて、上枠の下端までをまっすぐ計測してください。
カーテンレールや障子の桟は含めないので、いったん視界から外して考えます。
左右で数ミリずれることもあるため、両端と中央の3か所で測ると確実です。
いちばん短い数字を採用して、その値が下限を上回っているかで判断します。
窓を開いたときの有効幅
幅は、実際に窓を開けた状態でできる開口部分を測るのが正解です。
窓全体の幅を測ってしまうと、実際に使える寸法の倍近い数字が出てしまいます。
クレセント錠の位置によっては、全開にできず数センチ足りない場合もあります。
網戸のレールが張り出している窓もあるので、そこも一緒に見ておくとよいでしょう。
木製やスチール製の窓の扱い
古い日本家屋や倉庫では、アルミ以外のサッシが使われていることがあります。
木製窓とスチール製窓は、いずれも必要な高さが800mm以上に引き上げられます。
木の枠は経年で反ったり痩せたりするため、固定の確実さが落ちるのが理由と考えられます。
ねじを打つ前に、枠の木が腐っていないかを指で押して確かめておきたいところです。
強度に不安が残るなら、無理をせず次の章の代替機種に切り替える判断も必要になります。
取り付けられない窓の種類
窓用エアコンは引き違い窓の専用品なので、開き方が違う窓には基本的に設置できません。
高さや幅が足りていても、窓の形式そのものが合わないケースがあります。
代表的な窓を挙げておくので、自宅の窓が当てはまらないか見てみてください。
はめ殺し窓とルーバー窓
はめ殺し窓は、ガラスが壁に固定されていて開けられない窓です。
開口部が生まれない以上、本体を差し込むスペースが作れず設置は不可能です。
ルーバー窓は細長いガラス板を何枚も重ねて、角度を変えて開閉するタイプになります。
羽根の隙間から空気が出入りするので、外へ捨てた熱風がそのまま室内へ戻ってきます。
排熱がうまく逃げないと冷えないどころか、室温が上がることさえあると言われています。
- はめ殺し窓(FIX窓)
- ルーバー窓(ジャロジー窓)
- オーニング窓
- 出窓
横すべり出し窓と上げ下げ窓
横すべり出し窓は、上端を軸にしてガラスが外側へ押し出される仕組みの窓です。
開いたときにできるのは斜めの隙間なので、垂直な取付枠を固定する面がありません。
横長の小窓に多いかたちで、横型を探し始めるきっかけになりやすい窓でもあります。
上げ下げ窓は、ガラスを上下にスライドさせて開ける窓を指します。
開口は横に広がるので、縦長の本体を立てて収める余地がないことになります。
出窓に設置できない事情
出窓は壁より外側へ張り出しているので、一見すると設置しやすそうに見えます。
ところが出窓の多くは、正面のガラスが開かない固定式になっています。
開くタイプであっても引き違いではなく、すべり出しや内倒しであることがほとんどです。
さらに出窓のカウンターは奥行きが浅く、20kg級の機器を長く支える強度もありません。
設置できたとしても不安が残るので、別の窓か代替機種を検討するほうが現実的です。
窓用エアコンに横型がない時の代替案
窓に付けられなくても、排熱さえ屋外へ逃がせれば工事なしで冷房は手に入ります。
横長の窓や小窓しかない部屋で、現実的に選べる機器を順に見ていきましょう。
ポータブルクーラーの窓パネル
もっとも近い代わりになるのが、床置きのポータブルクーラーです。
本体は床に置き、そこから伸びる排熱ダクトを窓パネル経由で外へ出す方式になります。
窓に載せるのはパネルだけなので、本体の重さを窓枠が支える必要がありません。
アイリスオーヤマの機種では、2枚組のパネルを組み替えて対応幅を調整できます。
公表されている対応範囲はおよそ760mmから1435mmで、窓用エアコンより下限が近いです。
冷房能力も最大2.2kWと、6畳用の壁掛けエアコンに並ぶ水準が確保されています。
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スポットクーラーと排熱ダクト
予算を抑えたい場合は、業務用から広がったスポットクーラーも候補になります。
もともと工場や厨房で人だけを冷やす目的の機器なので、価格帯が幅広いのが特徴です。
付属の窓パネルが合わないときは、パネル板を自分で切って作る人も少なくありません。
横長の窓なら板を横向きに渡せばよいので、加工の難易度はむしろ低めと言えます。
ただし排熱ダクトを室内に垂れ流すと部屋が暖まるため、そこだけは妥協できません。
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床に置いて窓へ排熱する方法
手持ちの窓用エアコンがすでにある場合は、床に据えて使う方法も知られています。
本体は立てたまま台に載せ、背面の排熱を窓の外へ導く形をとります。
縦置きを保てるので潤滑油の問題は起きませんが、排熱の処理には工夫が要ります。
ドレン水の受け方と転倒防止も必要になるため、手順を確認してから試したい方法です。
床置きの具体的なやり方はこちらの記事にまとめてありますので、あわせてどうぞ^^
冷風扇では代わりにならない
工事不要という点だけを見て冷風扇を選ぶと、期待外れになることが多いです。
冷風扇は水の気化熱を利用する仕組みで、コンプレッサーを積んでいません。
そのため部屋の温度を下げる力はなく、送り出す風がわずかに冷たくなるだけです。
水を蒸発させるぶん湿度が上がるので、蒸し暑い日本の夏とは相性がよくありません。
室温を下げたいなら、排熱ダクトが付いた機器を選ぶのが確実な道になります。
壁掛けエアコンが横長である理由
壁掛けエアコンが横長でいられるのは、熱を捨てる役目を室外機に分けているからです。
横型のエアコンといえば壁掛け型を指すので、違いを整理しておきます。
室外機を分けられるかの違い
壁掛けエアコンは、冷やす部分と熱を捨てる部分が完全に分かれています。
室内側に残るのは熱交換器と送風ファンだけなので、薄く横に広げる余裕が生まれます。
そのぶん壁に穴を開けて配管を通し、屋外に室外機を据える工事が欠かせません。
窓用エアコンはこの工事を省く代わりに、すべてを1つの箱に詰め込んでいるわけです。
形の違いは性能の優劣ではなく、工事の有無という設計思想の差だと言えますね。
冷房能力と対応畳数の差
冷やす力にはやはり差があり、対応できる部屋の広さが変わってきます。
窓用エアコンは4畳半から8畳程度をカバーする機種がほとんどを占めます。
リビングのような広い空間を冷やすには、能力が足りない場面が出てきます。
また多くの機種は出力を細かく変えられず、一定の力で運転し続ける方式です。
設定温度に達したあとも消費電力が下がりにくく、電気代では不利になりやすいです。
運転音は50〜60dBが目安
もうひとつ差が出るのが、運転中の音の大きさです。
窓用エアコンの運転音は、50から60dB程度とされることが多くなっています。
コンプレッサーが室内側にあるため、その振動と音が直接聞こえてしまうのが理由です。
壁掛けエアコンなら、うるさい部分は屋外の室外機側にまとめられています。
寝室で使うつもりなら、静音運転を備えた機種を選ぶかどうかで満足度が変わります。
購入前に確認したい注意点
窓に機器を差し込む以上、防犯と虫の侵入という2つの弱点は必ず付いてきます。
買ってから困らないよう、設置後に起きやすい問題を先に押さえておきましょう。
賃貸で原状回復できるか
賃貸住宅で気になるのは、退去時に元へ戻せるかという点だと思います。
取付枠はサッシに挟み込んで固定するため、壁や窓ガラスに穴を開けません。
この点は壁掛けエアコンより有利で、工事不要が選ばれる大きな理由になっています。
ただし木製窓へねじで枠を打つ場合は、跡が残るので事前の相談が必要です。
心配なときは、契約書を確認するか管理会社へ一報を入れておくと安心ですね。
補助錠で防犯を補う
窓を開けた状態で固定するので、通常のクレセント錠は使えなくなります。
本体が入っていない側の窓は、鍵をかけずに閉めているだけの状態になります。
1階や外階段に面した窓では、ここが侵入の入口になりかねません。
サッシのレールに固定する補助錠を足せば、窓が開く幅を物理的に止められます。
千円前後で手に入る部品なので、設置と同時に用意しておきたいところです。
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隙間から虫が入るのを防ぐ
もうひとつ見落としがちなのが、本体の周りにできる隙間です。
付属のパッキンでおおむね埋まりますが、窓の形によっては数ミリの空きが残ります。
小さな虫はこのわずかな隙間を通り抜けて、部屋の中まで入ってきてしまいます。
はがせるタイプのすきまテープを重ねて貼れば、虫の侵入も冷気漏れも抑えられます。
網戸を閉めた状態で設置できるかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。
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窓用エアコンの横型についてのまとめ

ここまでの内容を整理しておきます。
- 国内の主要メーカーに横長タイプは存在しない
- 横向きに寝かせると潤滑油と排水が破綻する
- 冷房専用なら高さ770mmから取り付け可能
- 冷暖房兼用は813mmと下限が上がる
- 付かない窓にはポータブルクーラーが有力
横型が無いと知っても、道が閉ざされたわけではないと分かっていただけたと思います。
まずはメジャーを手に取って、窓の高さと開き幅を測るところから始めてみてください。
条件さえ分かれば、この夏を涼しい部屋で過ごす手段はきっと見つかります。
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